CHECK POINT!

発注前にお読みいただきたいポイント

ご依頼いただく際のポイントや注意点などをご紹介しています。ちょっとしたことで、制作進行がとてもスムーズに進行できることもございますので、ぜひご一読ください。

「デザインはお任せ!」は必ずうまくいきません

時に「デザインのことは分からないのでお任せします」というようなご依頼をいただくことがあります。そのような場合、そのままデザイナーが思うように制作すると、できあがったデザインをご覧いただいた際に、大抵の場合「思っていたのと違う」「もっとこんな感じで」というように、実際に形になってしまってからご意見をいただく事になります。

発注側は相手は専門家だからといった遠慮や過度な期待感があり、デザイナーは「お任せなんだから後で文句を言うのはなしね」と思っています。

このようなことを避けるには、例えばお寿司屋さんで注文することに置き換えてみてはどうでしょうか。「大将、お任せで!」と頼んで「イカ」が最初にでてきた時、「俺、イカは嫌いなんだ」となったら双方気分が悪くなってしまいます。やはり、最低限の情報は共有しなければいけません。嫌いなものを伝えたり、「あっさりした白身が好きです」とか。そういった事が伝われば、後はペースや会話を通して最後までストーリーを組み立てながら、美味しいお寿司を提供してくれるはず。

デザインの制作においては、具体的なイメージが無い場合は、弊社サンプルや他社の良いと思う物を参考として教えていただいたり、「クール」「ポップ」「シンプル」などのキーワードでも良いので大きな方向性、外せない点だけは確認しておくのは最低限必要なことだと思います。


 

デザイナーの感性が反映できる余白を

「お任せ」とは逆に「このブランドのロゴが格好いいので、できるだけ似た感じで!」とか「ここの色はRGBの○%で・・・」、「ここの書体はこれで・・・」といったご要望の方も時にはいらっしゃいます。

似せながらオリジナリティのある物を作るというのは矛盾してしまいますし、何より商標として問題があります。また、かなり具体的な指定があるとその通りにはできても、感性を反映する余地がないので、デザイナーを使う意味があまり無くなってしまいます。

どうしても外せない所、進むべき方向性はしっかりと指示をいただいて、後はデザイナーにお任せいただくというのが、うまいデザイナーの使い方ではないかなと思います。一方で、イメージの部分ではなく、WEBに掲載するキャッチコピー、文章などの「情報」については、できるだけ具体的に指示をいただくのが望ましいです。


 

やっぱりこうじゃなくて・・・途中で話が変わってしまうと大変困ってしまいます

打ち合わせ時に確認した内容に沿って制作を進め、実際にデザインをご確認いただいてから、「やっぱりこうじゃなくて・・・」と全くお聞きしていなかった内容に変わってしまうようなことも時に起こってしまいます。

修正で対応できる内容であれば良いのですが、根本的に方向性が違ったりすると一からやり直さないといけなくなってしまい、修正ではなく変更となってしまうため規定の料金内では対応できず、余計なご負担が生じてしまいます。

このような事を避けるためにも、その場の思いつきではなく事前にしっかりと方向性を定めていただき、本当に大切な事、制作コンセプトを明確にした上で、それに沿って様々判断していくことがとても重要だと思います。もちろん、必要があればどういった方向性が良いかもぜひご相談ください。


 

社内のコンセンサスは取れていますか?

企業の場合、直接打ち合わせをさせていただいているご担当者さまと実際に決済される方が異なる場合も多々あります。この場合、よく問題となるのがご担当者さまのご意向に沿って制作したものの、最終段階で決済される上司の方がダメ出しをされ、水泡に帰すパターンです。

これを避けるには、事前に社内でしっかり確認していただいた上でこちらに情報をお伝えいただくのはもちろん、途中経過を都度報告してOKをいただいてから次に進めるなど、社内でコンセンサスを取っていただくと、よりスムーズに作業を進行することができます。

また、「船頭多くして船山に上る」パターンもあります。いろんな立場の人が、思いつきや好みで意見を出すために、方向が定まらず一向に前に進まなかったり、何度修正してもOKにならないといった感じです。責任も曖昧なため余計に混乱してしまいます。

この場合、誰が船頭なのかを明確にし、その方にある程度責任をお任せいただくことと、制作コンセプトを明確にして、それに対してどうかという基準で判断することが大切となります。「こちらの案の方がよりコンセプトを表現できている」という風に。色や形だけを大勢の好みで決めようとすると、まず全員が納得することはあり得ないからです。


 

時間があれば解決できること多し

とにかく、時間に余裕があれば解決できることは沢山あります。万が一何かミスが起こっても、それに対応できる時間さえあれば大きな問題にならずに済みます。

また、時間に制約があるとクリエイティブにも確実に影響します。「もう少し時間があれば、もう一案作れたのに」とか「時間が差し迫っているから、あの方法はできないな」などと選択肢の幅が限られてしまうからです。

簡単に見えても実際の作業としては手間のかかる内容などもございます。ですので、ご依頼いただく際にはできるだけ余裕を持っていただけると、より良い結果に繋がると思います。


 

修正指示は問題点を具体的かつストレートに

修正の段階では、既にデザインのベースはできあがっているので、それに対してどういう部分に問題があるのかを明確にする必要があります。ここで「もっと、グッとくる感じに〜」とか「もう少しフワッとした・・・」といった抽象的な指示をいただくと、問題が把握できないため、対処に困ってしまいます。

「全体にもっとインパクトを出したい」「この部分の文章をもう少し読みやすくしたい」とった問題点をご指摘いただければ、「では、このフォントをもう少し太くして、色も変更しましょう」「この文章部分の文字を少し大きくして、行間を少し広げましょう」という具合に対処の方法はデザイナー側から様々提案できると思います。目立たせたいのでもっと太くしたいとか、色を派手にしたいというような指示ですと、それが原因でバランスが崩れ、結局最初のが一番良かった…。というようなこともなりかねません。無料で対応できる範囲を越えて修正の回数が増えてしまえばそれだけ費用も増してしまいますので、この場合もコンセプトに照らして判断し、目的地に辿り着くため正しい方向に必要な分だけ舵をきることが大切です。


 

構成要素の追加や削除は思いのほか大変です

デザイナーはデザインの構成要素をかなり繊細にコントロールしています。どんなフォントがイメージに合うか、文字の大きさ、行間などはピクセル単位で調整しますし、時には一文字ずつ字詰めを調整することもあります。

写真であれば、カラー調整、トリミング、レタッチ、切り抜きなどの処理を行い、さらにそれらを全体としてどうレイアウトすれば分かり易くかつ美しいかを細かく調整しているのです。そのため、時には「文章を20文字増やす」ために、全体のレイアウトを変更せざるを得なくなるようなこともあります。

ロゴデザインのように、シンプルなデザインでは、1文字の増減や一部のパーツを動かすだけでもバランスが大きく変わってしまいます。ですから、ご提供いただく素材についてはできるだけ事前に精査していただくことが望ましいのです。

原稿段階での修正と、組み上がってからの修正では大きく手間が変わってしまいます。修正に時間を費やすならば、例え1分でもクオリティアップに努めたいのがデザイナーの心情であります。


 

ご提供いただく素材の使用許諾は必ず確認を

WEBサイトや印刷物を制作する場合、使用する画像や文章をご提供いただくことになりますが、それらの素材については必ず使用許諾を確認してください。

特にインターネット上でアップされているものを許可無く使用すると権利を侵害する恐れがあり盗用と判断されかねません。また、市販の素材集などにおいても使用範囲が規定されておりますので必ずご確認ください。

誰かを特定できるような内容(画像・文章とも)のものや他者の作品などは、必ず許可が必要ですし、商用可と表示されている画像でも使用する媒体によって料金が変わる場合もあります。

ご自身でデジカメや携帯電話などで撮影した画像についても、他者のプライバシーを侵害していないかどうか、慎重に確認する必要があります。