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フォントの字詰め

プロが教えるロゴデザインのコツ。細かな字詰めにこだわる!

プロが教えるロゴデザインのコツとして、第一回は

をお伝えしました。

第二回の今回はロゴタイプデザインにおける「字詰め」をテーマにお話したいと思います。実イメージに合うフォントを選ぶことができたら、実際に文字を組んでバランスを調整していきます。

とりあえずベタ打ちすると①のように文字同士が重ならないように並びます。特に欧文フォントにおいては文字の並び方で間隔にばらつきが出てしまいます。例えば、図における「A」「W」の間、「T」「A」の間は少し空いて見えます。「W」と「T」は上側は詰まっていますが下側は空いています。このままではとてもバランスが悪いので、それぞれ文字間を詰めて調整していきます。

この場合、「T」と「W」はこれ以上詰められないので、ここの間隔が基準になります。ここに対して広すぎたり狭すぎたりならないように調整していきます。最初の「A」と「W」は少しだけ詰める感じですが、「T」と「A」はその形の組み合わせ上、AをTに食い込ませるように詰めることになります。

「A」と「C」は下側を詰めておかないと、上側が空きすぎてしまうので難しいところです。そういった調整をしたものが②で、概ね標準的な詰め方となります。

ロゴタイプとして使うのであれば、③の「W」「T」のように部分的に繋げてしまってもよいでしょう。視覚的なポイントを作ることができますし、結果的に他の部分も詰めることができるので、よりカタマリ感を強調することができます。ただし、ロゴタイプのデザインにおいて必ず文字を詰めなければならないということではありません。求めるイメージや選択するフォントによっては逆に間隔を広げることもあります。

さらに、文字の組み合わせであるロゴタイプを部分または全体にデザイン処理を施すことにより、マークとしての機能を持たせることもできます。あまり加工しすぎると文字として認識しにくくなるので、まずは部分的にアレンジしていくのがよいと思います。コツとしては、その文字組の中で印象的な部分を探すことです。主に頭文字をデザインする方が印象に残りやすいのですが、フォントや文字の組み合わせによっては他の部分にもアイデアを生かしやすいような文字が含まれる場合があります。

 

リマスター ロゴデザイン

 

上記の二つは「A」を「★」に置き換えるというアイデアは同じですが、アイデアがコンセプトにマッチしているかどうかと、文字列のどの位置にあるかが重要です。先頭か真ん中にあると見た目や意味的にもバランスが取りやすく完成してからも使いやすいロゴになります。(印象的な部分が)中途半端な位置の場合は固執せず加工することは避けた方がよいでしょう。このように一部をマーク化することで、シンボルマークとしての機能に近いものをロゴタイプに持たせることも可能です。

ここまで、ロゴタイプをデザインする際のコツである字詰めとマーク化するためのステップを簡単にご紹介しました。いかがでしたか?フォントの種類、文字の組み合わせ、打ち出したいイメージによってもこれらの調整は変わってきます。最近、こういうことに気を配れていないデザイン(?)を多く見かけるようになってきました。本当のプロはここにこだわります。ぜひ意識していろんなロゴタイプを見てみてください。きっと新しい発見がありますよ!


BDSではご相談だけでも喜んで承りますので、デザインについてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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