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ブランディング事例:脱毛&まつエクサロン Cerise LaLa(スリーズ・ララ)様

今回は湘南は藤沢駅南口で営業されている脱毛&まつエクサロンCerise LaLa(スリーズ・ララ)様のブランディング事例をご紹介します。ここでは、おおまかな流れをお伝えしつつ、実際の制作物や重要なことについてはそれぞれ別ページにてご案内いたします。

ご依頼の内容はオープン時に必要となるお店のロゴ、名刺、WEBサイトの構築と、どういったコンセプトでお店を運営していくのか、ブランドとしての方針やターゲットに合わせたイメージの策定などを承りました。

また、本件を進めていくにあたり、クライアント様がとてもお若くかつ初めての起業のため、ビジネス全体を固めていくのにかなり労力を要されるだろうと感じましたので、より深くサポートできるよう、定例のミーティングを設定して都度状況を確認しながら進めていくことをご提案しました。

●まずはどんなお店にしたいかをじっくりお聞きします

まず最初にどんなお店にしたいのかを時間をかけてお聞きすることから始まります。こんなお店にしたい、こういうサービスでお客様に喜んでいただきたい、2〜3年後には、5年後にはといった将来的な展望などもワイワイと。こういう打ち合わせはとても楽しく、かつ重要でもあります。そんなお話をまずはしっかりと受け止めて、少しずつ具体的に落とし込んでいきます。


●クライアントのビジネスを理解する

過去に実績があり、すでに知見のある業種の場合もありますが、打ち合わせでお聞きした内容を改めて整理し、同業他社の情報を収集しながらクライアントのビジネスについて理解を深めます。また、本件においてはビジネスの内容の他に、周辺にある大手美容サロンと直接競合するであろう個人経営の美容サロンをできる限り調査しました。特に店舗経営の場合は地域性が大きくビジネスに影響を及ぼすため、エリア内にどういった店舗があるかや、そのサービスの特徴、大まかな価格帯などを把握していきました。


●データに落とし込み可視化する

調査した各店舗の主だったサービスやその特徴、価格帯、ターゲット層などを表組に落とし込んだ書類を作成し、当該エリアでの美容サロン状況を可視化します。その上で、クライアントの展開したいビジネスと、実際のマーケットを照らしながら様々な要素を落とし込んでいきます。大手サロンは駅周辺に概ね出店されている。中規模及び個人店は数件あるが、そう目立った所は無く、特に個人店のWEBサイトは個人ブログの域を出ないようなレベルであり、しっかりとプロモーションができている所は少ないということが分かりましたので、しっかりとしたWEBサイトができれば、比較検討される際に一つリードする要素が増えるという確信を得ました。


●大手の問題点と個人店の強み

ご自身でも美容に関して強い関心をお持ちで、独立前にはサロンでお勤めであったオーナー様にお話をお伺いいする中で、大手サロンだと高額なローンを無理に進められたり、回転効率を高めようとするあまりにプライバシーが保てない施術ルームや、毎回担当が変わることで落ち着いたコミュニケーションが取れないといった問題点が浮かび上がりました。

また、各社のWEBサイトを調査をしてみると、極端な初回料金が提示されているわりに、最終的にいくらかかるかがとても分かりにくかったので、とにかくお店に呼び込んでから高いサービスに引き込んでいくやり方ではないかと不安を持っている方も多いのではと推測できます。

こういったことから、個人店ならではの密なコミュニケーション、明瞭な料金設定など「安心」が重要なポイントであることが分かってきました。

美容サロンブランディング事例イメージ スリーズ・ララ2


●マーケットの現状を整理して自社のポジショニングを設定する

引き続きコンセプトの大枠を固めていきながら、調査結果を踏まえてエリアにおける自社のポジションを設定していきます。ポジショニングというのはいわゆる「立ち位置」のことです。料金設定やターゲットの年齢層などを考慮して明確にしていきます。

まず、各店の料金設定、ターゲットの年齢層などを図に落とし込んでいきます。

マーケットはあるがライバルも多いポジションは、認知度で差が出たり価格合戦にも巻き込まれてしまうので、資本の大きい所に太刀打ちができません。また、ライバルはいないけどマーケットも少ないゾーン(若年層に高額サービスなど)は当然利益が見込めません。一番良いのは、マーケットはあるがライバルがいないゾーンですが、当然各社が狙っているのでガラ空きなんてことはあまりありません。しかし、自分たちの身の丈を考え、個人店だからできるチューニングで、少しずつずらしながらできるだけ競争の少ないゾーンを探します。

当然、ターゲットが重要な要素となりますので、できるだけ具体化して設定していきます。他店のターゲットは大きく「A」「B」「D」という分類ができましたので、スリーズ・ララ様のターゲットはお店の目指したい方向も考えながら「C」を中心にすえ、Bの一部、Dの一部まで幅を持たせるようなポジションを目指すことになりました。(※すみません、ABCDは具体的に書かないでおきます)

個人店がオープンする際に、こういったポジションを比較検討せずにとにかく安い料金設定で注目を引こうとしがちですが、安さを第一に求める方が集まり、顧客として定着しなかったり、利益が上がらずに苦労するというケースが多々あります。個人店こそ、「少し高くても信頼できるお店」を目指すべきなので、そういった観点からもポジショニングの明確化、ターゲット設定はとても重要なのです。


●具体的なサービス内容や料金設定を検討する

立つべき位置(ポジション)が定まり、情報を届けるべき人(ターゲット)が明確になったので、具体的なサービスの内容や料金設定を検討していきます。こちらは来ていただきたい(ゾーンの)お客様のニーズを考えて、オーナー様に検討していただきます。日頃書類作りに慣れていらっしゃらない業種の方もいらっしゃいますので、今回もいただいたテキスト情報をこちらで整理して表組データに落とし込み、より分かりやすくして次回打ち合わせ時などに提出いたしました。こういった情報の整理もお手伝いいたします。


●顧客のペルソナを設計(設定)する

さらに、来ていただきたいお客様像をリアルに描いて情報発信に役立てていきます。こういったことを「ペルソナ設計・設定」といいます。リアルなお客様像を描くことで、その人を思いながらブログなどの記事を書いたり、サービスを考えていくと、心に届き、来ていただきたい人が集まると言われています。こういった資料<参考2>を書いていただいて、それをもとに打ち合わせでお話をします。「この人、絶対Facebookやってますよ!」とか「この方は結構ご主人の収入ありますね」などなど。架空の話ですが、具体的にイメージすることで書くべきこと、使うべきツールやウケそうなサービスなども分かってくるものなのです。


<参考イメージ>

美容サロンブランディング事例制作書類イメージ スリーズ・ララ4

↑ブランディングに際して作成した書類。エリア調査、料金表まとめ、ポジショニング、ペルソナ、コンセプトワーク、制作デザイン物…ひとつずつ整理して分かり易く書類にまとめていきます。「伝える」ためにはまず「伝えるべきこと」を沢山対話する中から明確にしていきます。


●コンセプトをまとめる

エリアのマーケット状況、ポジショニング、ターゲットが明確になり、競合の大手、個人店のそれぞれの問題点が分かり、自分たちが何をすべきかが整ったところで、コンセプトをまとめます。顧客に対して「私たちはこうあります」という宣言でもありますし、今後のあらゆる指針になりますから、時間をかけて塾考し、慎重に固めなければなりません。

そして、スリーズ・ララ様のコンセプトは

「お客様の立場にたったサービスをおもてなしの気持ちで提供する、心の通う美容サロン」

と決まりました。これは、あくまでスリーズ・ララはお客様ファーストであり、一人一人のお客様に向き合った心のこもったサービスを提供するということを表明し、決して無理なサービスを押し付けたり、マニュアル然としたサービスは行わないということ、個人店だからこそできるサービスや安心を提供するということを宣言しています。そして、

「スリーズ・ララのサービスを通して、お客様が美しくよりいっそう輝くことで、社会やご家庭で素敵に活躍されること」

を理想に掲げています。

ターゲットや価格帯などをイメージできるキャッチコピーは

「いつだってキレイでいたい大人女子の脱毛 ・ まつエクサロン スリーズ・ララ」

となりました。

「いつだって」気軽に使っていただけるカジュアルな雰囲気と料金設定、キレイになることを忘れたり、あきらめたりしていない「大人女子」に向けたお店であること、そういったお客様にぜひご利用いただきたいというメッセージがこもっています。


●コンセプトを踏まえて各種デザイン(ロゴ・名刺・WEB)を制作する

オーナー様とデザイナー(私)とで認識が共有でき、コンセプトが明確になったことで、それらをベースに各種デザインに入ります(実際はスケジュールを踏まえてコンセプトを明文化する前にデザイン制作も進行し、WEBサイト完成時にコンセプトの明文化も完了という感じです)。デザインとは、来ていただきたい方に対して発信すべきことを視覚的に伝達するビジュアルコミュニケーションが目的なので、ここまで考えてきた要素が全て必要になります。それらを考慮してデザインを進めることで、来ていただきたい顧客に思いが届き「伝わる」「広がる」「集まる」というブランドサイクルが生まれるのです。

それぞれの制作事例は個別に詳細ページがございますのでぜひ合わせてご覧ください。


●まとめ

お忙しい中お時間をいただき、カフェでお会いしてはお話をお聞きし、資料にまとめ、また次回お話し…1回2時間の打ち合わせを何と10回以上!こういった工程を経てようやく無事オープンに辿りつくことができました。デザインに関してもまだまだ長い道のりがあるのですが、それは上記のリンクから個別の詳細ページをご覧いただくとして、オープン後のスリーズ・ララ様は・・・順調そのもの!のようにお見受けしています。もちろん、オーナー(姉妹)様の努力、お人柄がお客さまを呼んでいることは間違いありませんが、ブランディングに関しての打ち合わせを経て、自分たちが何をしたいのか、誰に届けたいのかなどが明確になっていたことで、御来店いただきたいお客様が集まり、ブランドサイクルが早くも成立しているのではないかな?と私としては勝手に思いこんでおります(笑)。すでにエリアの個人サロンでは、抜群の人気店と言えるのではないでしょうか。幸運にもオープン前にお知り合いになることができ、お店の立ち上げに関わらせていただくことができて本当に嬉しい限りです。今後どんな風に発展されるのか、楽しみで仕方がありません。

美容サロンブランディング事例イメージ スリーズ・ララ3


<お店のご紹介>

スリーズ・ララ ロゴが入ったチョーク看板

脱毛&まつエクサロン Cerise LaLa(スリーズ・ララ)

所在地:神奈川県藤沢市鵠沼石上1-2-3オリオンビル2階
TEL. 080-4885-0123
ceriselala.com

スリーズ・ララ様のご感想はこちら>VOICE

 


●参考ページ

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